さて、昨日の岡山クラスの続きです。(今日のは長いです!)
いつもレッスンが終わった後、岡山クラスを主催してくれている弥生ちゃんと遅めのランチしてから、岡山駅まで送ってもらうのですが。
お店に入った途端、弥生ちゃんが「あ、そうそう。さっきレッスンで言うの忘れてたんだけど、こんなこともあったんだー」とさらりと話し始めたことが実はすごかったのです・・!!
なんで今言うー??なんでレッスンの時に言わんのー???
実は彼女そんな重要なこととは思ってなかったんです。
目次
大嫌いだった彼の仕事
弥生ちゃんのご主人は、ある車メーカーでお勤めでした。
彼はその自分の仕事を好きではなかったらしく、いつも「やめたい」と言っていたそうです。
でも、彼以上に彼の仕事が嫌いだったのは弥生ちゃんでした。
6年ほど前(だったかな?)アロマスクールで出会ったころからずっと「旦那さんラブ♡♡」だった弥生ちゃん。
「彼は見た目もかっこいいし、お洒落さんだし、優しいし、とにかくすっごく素敵なの!大好きなのー!!」って。笑
でも、実は「どこをとっても素敵でイケてる旦那さんだけど、唯一仕事だけはぜんっぜんイケてない!!!」と思っていたそうです。
彼が仕事の時に着る作業服も大嫌いでした。
美人でおしゃれでウェディングジュエリーを扱うキラキラな弥生ちゃんにとって、旦那さんのお仕事だけが彼女の価値を下げる汚点だったんですね。
そして数年前、彼が普段から仕事が嫌だと言っていたこともあり、ついに弥生ちゃんは「私が働くから!私が稼ぐから!そんなに嫌ならやめていいよ!あなたにはもっとあなたにピッタリの仕事があるはず!!」と説得し、彼は仕事をやめました。
でもなかなか次にやりたい仕事も見つからず、今はこれまた「早くやめたい」アルバイト生活です。
弥生ちゃんとは何年も会っていなかったので、このあたりの流れは全然知らなかったのですが、今年の4月、不思議な流れで再開することとなり…
その時の彼女の悩みは「どうしたら私の仕事はうまくいくの?」「どうしたら私は輝くの?」「どうしたら彼がご機嫌で出来るかっこいい仕事に出会えるの?」でした。
成果を欲しがるのをやめたときに、物事は動き出す
それには弥生ちゃん自身が女性としての在り方を見直す必要があり、再会をきっかけに岡山でファーストレディレッスンを開催してくれることとなりました。
8月にレッスンがスタートし、掃除をしながらも「セッションはどうしたらいいと思う?」とか「ブログは…」と気持ちが外にばかり向かう彼女。
「今よそ見してる場合じゃないでしょ」というようなことを伝えても「わかった!」と言うのはその時だけ…笑
またすぐに むくむくと不安や焦りが湧いてきてごそごそしていたのですが、なにやらこの数週間、やけにおとなしい。笑
ブログも書いてないし、フェイスブックにも上がってこない、グループトークにも入ってこないなーと思っていたら
実は彼女、まじめに黙々とおうち瞑想をしていたんです。
そして昨日、レッスンのシェアの時にもいろいろと気づいたことを話してくれていたのですが、終わってから「そうそう、思い出した。もう一つ変化があってね」と軽ーく話し始めました。
弥生ちゃん家には旦那さん用と、弥生ちゃん用に車が2台あります。
弥生ちゃんの車は黒のかっこいい車。(車種が全然わからない私・・・)
旦那さんの車は前にお勤めしていた車メーカーのシルバーのワンボックス軽自動車だそうです。
通勤するためには会社の車に乗らないといけないけど、おしゃれな弥生ちゃんも旦那さんも「こんなダサい車乗りたくない!!」
でも、旦那さんは仕事上仕方なく、「どうせ乗るにしてもこんな車にお金かけたくないからこれでいいねん!」とその車を選んだそう。
弥生ちゃんは「あんな車がうちに停まってるのもいや」だと。
ダサくて、パワーがなくて、スピードも出なくて、周りからもあおられたりするような車。
それが嫌だと言いながらも、旦那さんはその車に乗り続けていました。
それが、つい2週間ほど前のこと、何かの都合でたまたま弥生ちゃんが子供たちを乗せて、そのご主人の車で出かけることがありました。
お昼になって「お腹がすいたー」と言う子供たち。
家に帰ってご飯食べればいいんだけど、なぜかパンを買いたくなり、買ったもののどこで食べよう・・・と、そのまま家まで戻りかけた瞬間、ふと家のすぐそばのいつもの公園が目に入った弥生ちゃんはくるっと引き返し、そこで車の後ろのドアを開けてみるとそこにはピクニックの時に使う折りたたみ椅子が乗ったままになっていました。
すると子供たちの顔が「わーーー!!ピクニックみたいーーー!!」と輝き、そこで3人でパンを食べたそうです。
電車が通るたびに「ばいばーい」と手を振る息子くん。
なんかね、なんて幸せなんだろうって思ったの。いつも見てる青い空がね、同じ青なんだけど全然違って見えてね。
もう10年以上ずっと見てる公園なのにね。何にもない公園なの。あんなダサい車なのにね。真理ちゃん、私幸せだったんよ・・・
私ね、今ただの主婦が楽しいの、幸せなの。今までも可愛かったんだけど、子供たちがすごくかわいいの。
いつか私ね、輝くのかもしれないけど。今までは『いずれ輝くから、そのために今これをする!』って成果を期待してやってたんだけど。
もうね、それもどうでもいいの。輝いても、輝かなくても、どっちでもいい。今幸せなんよ。
でね、彼に私の車を取り換えようって言ったの。彼は『あの車乗りたくないでしょ』って。
でも私ね、『私があの車に乗りたくなったんよ』って。
もうね、弥生ちゃん、ぽろぽろぽろぽろ涙も嗚咽も止まらない。
せっかく注文したチキン南蛮もなかなか喉を通りません。笑
再会したときに彼女が質問した答えの最初の鍵はこれだったのです。
本当の幸せはあなたが毎日見ているものの中にある
実は弥生ちゃんは家事も嫌いでした。
出来ることならやりたくない。いかにやらずにいけるか?そっちにエネルギーを使う。笑
専業主婦だったお母さんを見て、「私はあんなふうにはならない」
つまり家事に価値を見出せなかったんです。
でもレッスンが始まって2ヶ月が過ぎ・・・一番価値がないと思っていた家事に女としての喜び、幸せを見出せるようになったとき
我が家の中で一番価値がないと思っていた彼の車(彼の仕事の象徴)を通して「今ここにある幸せ」に気づけたのです。
「弥生ちゃん、気づけたね。
あなたの幸せは、今まで毎日見ていたものの中にあったね。
毎日見ていた公園。価値がないと思っていた家事。自分に一番ふさわしくないと思っていた車。
私たちが一番価値もないと思っているものの中にこそ、宝物が隠れているんだよ。
幸せは一番近くに、目の前にあるんだよ。」
弥生ちゃん、号泣しながら、喉を詰まらせながらチキン南蛮を食べる。私のエビフライも食べる。笑
これから彼の車に乗りながら、今まで見えていなかったもっともっとたくさんの愛に気づいていくでしょう。
そこにあるのは、彼の愛だけじゃない。
嫌いだと思っていた会社も、本当は彼や弥生ちゃんの幸せを願い、守り、愛し続けてくれていたことに気づいたとき、ようやく彼の次のステージへの扉が開きます。
彼と繋がるすべてのものを、彼が大切にしている以上に大切に扱う
パートナーを愛するというのは、パートナーの一部ではなく、まるごと愛するということです。
まるごとというのは、どこまでか?
果てしなく、どこまでも、です。
「彼は好きだけど、彼のお母さんは(お父さん・友達・仕事…など)ちょっと苦手」って、ありえないですよね?笑
だって、そのどれが欠けたって彼じゃないもの。
それにね、パートナーとは二人で一つなんです。
つまり、彼に繋がるものは果てしなく、どこまでも、あなた自身でもあります。
彼と繋がるすべてのものを、彼が大切にしている以上に大切にすること。
これ、とっても大事だと思っています。
たとえ、彼が嫌っていたり、大切にしていなくてもね。そもそもそんなの彼の本心ではないから。
たとえば、うちの主人、以前は両親に対して不満を持っていました。
でも両親のことを悪く言う主人の顔はとっても悲しそうで、本当はそんなの彼の本心じゃなかった。
自分の両親だもの、本当は愛したいに決まってる。
なのに、その両親を攻撃することで、両親が大好きな内なる小さな彼はとっても傷ついていました。
でも主人は、両親を悪く言うことで必死で今の自分を守ろうとしていたんですよね。
両親を責める彼の気持ちに共感して、彼だけ抱きしめてもダメなんです。(以前の私はこれをやってました)
彼と繋がる果てしないすべてのものをまるごと愛さないと、本当に一つにはなれないんです。
彼がまだ素直に愛せないとしても、憎んでいたとしても、彼よりも先に私が彼と繋がるものを愛するんです。
彼が否定している(まだ受け入れられていない)ものに私が先に愛を注ぐことで、彼もそこに愛を見つけることができるようになるから。
これは人間関係であっても、仕事であっても、趣味であってもなんでも同じです。
いい女はつべこべ言わない。感じるだけでいい。
だからね、弥生ちゃんが彼の車を愛することは、彼の以前の仕事に愛を注ぐことで、彼自身をまるごと愛することに繋がります。
彼女の在り方が本当に変わったとき、きっと彼もそこに愛を見つけることができるようになるでしょう。
つまり自分が今まで歩いてきた人生をまるごと愛せるようになるんです。
そうなってはじめて、次の扉が開きます。
まだうまく言語化できずに呆然としている弥生ちゃんですが、いいんです、それで。
今はごちゃごちゃ、理屈はいらないんです。
ようやく思考の蓋が外れて、女性性が溢れてきているんだから、ただ、ただ、感じてたらいい。
頭で理解しようと思ったら、また蓋が閉まってしまいます。
いい女は自分にもパートナーにもつべこべ言わない!
感じるんです♡笑
2015年、主人から「仕事なんて辞めて掃除しろ」と言われ、離婚の危機に立たされます。
その状況を抜け出すべく、嫌いだった掃除と向き合っていくうちに本来の衣食住の意味や
暮らしの在り方、物事の成り立ちなどに気づいていきました。
2022年、ある出会いによって、その気づきは「日本人のDNAの目覚め」であったことが分かり、
生きとし生けるものが幸せに暮らす大和の智慧を、日々の暮らしに取り戻す「やまとごころ講座」をお伝えしています。